危機と遊び
開高健に曰く、
「 男が人生で熱中できるものは 危機と遊びである 」
『NHK映像ファイル あの人に会いたい 「開高健」』より。
危機と遊び
男が熱中出来るのは この二つ
危機の中にも遊びがあるし 遊びの中にも危機がありますが
男が熱中出来るのはこれじゃないかな
マージャンで負けが込んで破産しそうになる
そのヒリヒリとした感覚でもなおしがみついて
真っ青になってやってる人がいるでしょ 競馬でも
バクチだけでなくて まともな事業でもバクチの要素がタップリあります
危機と遊びが 男を男にするのではないでしょうか
少し古い哲学ですが こういうことは男の情念に関することですから
あんまり古今東西違わないと思います
なんの楽しみもないのに南極に行く 北極へ行くのだ ナイル川の源流をなぜ探るのだ
ロンドンでローストビーフ食って ポートワイン飲んでいられる身分なのに
マラリアと下痢の世界になぜ行かなきゃいけないのかそんなこと聞いたってしょうがない
なぜ山に登るんだ「山がそこにあるからだ」ということになっていますが
これははぐらかしの答えとしては世界最高の答えです
つまりなぜ山に登るのだと 聞くことが無益であるということを語っているのではないか
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