NAKAMOTO PERSONAL

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日本がレーザー核融合に成功

nakamoto_h2012-04-07

「連続レーザー核融合に成功 光産業創成大学院大や浜ホトなど」(中日新聞
 → http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20120405/CK2012040502000186.html

熱起こし発電、実用化の鍵
 光産業創成大学院大や浜松ホトニクスなどの共同研究チームは4日、レーザー核融合発電の実用化の鍵になる実験成果を発表した。発電タービンを回すためのエネルギー源になる核融合反応を連続して発生させることに成功。同様の実験は世界に例がなく、発電の実現に向けて大きな一歩になりそうだ。
 太陽の内部で起きている核融合反応を人工的に起こして発電するレーザー核融合発電。米国の国立点火施設や大阪大が、強力なレーザーを燃料に照射して核融合反応による熱を起こす実験を進めている。
 発電には、連続して熱を取り出す必要があるが、これまでの実験では1日数回の照射が技術的に限界だった。同大は2008年から、浜ホトやトヨタなどと共同で、この課題に取り組んできた。
 実験では、レーザーを連続して燃料に照射し、核融合反応を繰り返し発生させることができた。直径10センチの円盤の縁に膜状の重水素燃料100個を装着。円盤を回しながら、1秒間に1回の間隔でレーザー照射することによって、100回にわたり核融合反応を起こせた。
 今回の実験で使用したレーザーは、発電に必要とされているエネルギーに比べると10万分の1の規模。今後、設備の増強などでレーザーのパワーアップが課題となる。燃料を炉内に打ち込むための技術を開発し、さらに連続した核融合反応を起こしていく必要もある。
 同大光エネルギー分野の北川米喜教授は、「高効率でクリーンなレーザー核融合発電の実現への第一歩となる成果だ。産業界が核となって国家的なプロジェクトを目指したい」と話した。
 研究成果は、米国の物理学専門誌「フィジカル・レビュー・レターズ」に掲載されるほか、10月に米国で開催されるIAEA核融合会議で報告する予定。