「ほどほどの悪」の自覚がある人が信用できる
曾野綾子さんの『自分をまげない勇気と信念のことば』より。
私は適当に少し悪いこともやる人が好きだ。悪いことの量は少ない方がいいに決まっているが、少し悪いことをしたという自覚のある人の方が、自然で、温かくて、人間的にふくよかなような気がする。私は決して悪いことはしません、と宣言できるような厳密な人はおっかなくて、どういう態度で接したらいいのか見当がつかない。
こんぶと鰹節で出汁を取ったうえで、ちょっとコナを使う。いい味だなあ、あの人はいい奥さんをもらったなあ、思うのである。
── 曾野綾子(『自分の顔、相手の顔』)
- 作者: 曽野綾子
- 出版社/メーカー: ワック
- 発売日: 2010/07/17
- メディア: 新書
- この商品を含むブログ (7件) を見る
翁にも曰く、
大きな声では言えないが、私は袖の下またはワイロに近いものは必要だと思っている。世間の潤滑油だと思っている。人は潔白であることを余儀なくされると意地悪になる。また正義漢になる。
- 作者: 山本夏彦,植田康夫
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2003/07
- メディア: 文庫
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (28件) を見る