のぼう様
「映画『のぼうの城』来月公開 埼玉で関連イベント相次ぐ 」(日本経済新聞)
→ http://www.nikkei.com/article/DGXNZO47450010Z11C12A0L72000/
埼玉県行田市の忍城(おしじょう)を舞台にした映画「のぼうの城」の全国公開が11月2日に始まるのを控え、地元で関連イベント企画が相次いでいる。県内が舞台になる大規模な映像作品はNHKの朝ドラ「つばさ」(2009年放送)以来。有名俳優らが出演することもあり、歴史ファンだけでなく一般観光客の増加にもつながりそうだ。
行田商工会議所は11月11日に開く行田商工祭で、観光客向けに野外演劇を上演する。忍城で観光客の案内などをする「忍城おもてなし甲冑(かっちゅう)隊」が豊臣秀吉方による忍城の水攻めのシーンなどを演じるという。行田市役所周辺で上演し、観覧は無料だ。
行田市は東日本旅客鉄道(JR東日本)、秩父鉄道と共同で、11月11日にハイキングイベントを実施する。JR高崎線北鴻巣駅を出発し、石田堤や丸墓山など映画に関係する旧跡を巡り、秩父鉄道行田市駅まで約10キロメートルを歩く。約1500人の参加を見込む。
北部を中心に県内で75店を展開するコンビニエンスストアのセーブオン(前橋市)は、今月23日から全国の576店で同映画のキャンペーンを実施する。一定額以上を購入すると映画のチケットや関連グッズが当たる抽選を実施したり、県産野菜を使ったおにぎりを販売したりする。
「のぼうの城」は和田竜氏の同名の小説が原作で、狂言師の野村萬斎氏が主演する。戦国時代の豊臣秀吉による小田原征伐の際、石田三成ら2万人の軍勢に攻撃されたが忍城を守り通した武将らの物語だ。
11月2日(金)公開!
「いやなものはいやなのだ」
長親は大喝して丹波の言葉をさえぎった。さらに、狭い納戸で息をつめる侍どもをぐるりと見回すと、再び吠えた。
「武ある者が武なき者を足蹴にし、才ある者が才なき者の鼻面をいいように引き回す。これが人の世か。ならばわしはいやじゃ。わしだけはいやじゃ」
強き者が強きを呼んで果てしなく強さを増していく一方で、弱き者は際限なく虐げられ、踏みつけにされ、一片の誇りを持つことさえも許されない。小才のきく者だけがくるくると回る頭でうまく立ち回り、人がましい顔で幅をきかす。ならば無能で、人が良く、愚直なだけが取り柄の者は、踏み台となったまま死ねというのか。
「それが世の習いと申すなら、このわしは許さん」
── 成田長親(和田竜著『のぼうの城』)
『映画「のぼうの城」オフィシャルサイト』 http://nobou-movie.jp/
『のぼうの城|小学館』 http://www.shogakukan.co.jp/nobou/
『のぼうの城 - Wikipedia』 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AE%E3%81%BC%E3%81%86%E3%81%AE%E5%9F%8E
柔よく剛を制す。giant-killing(大物食い、番狂わせ)を欣快とし、弱者が強者に戦いを挑む、負けを覚悟で戦う姿、敗者の美学に惹かれるのは王道を歩めない男の性(さが)か.....。
おのれらは貧と賤とを悪と呼ばわるか。
富と貴とを、善なりと唱えなさるのか。
ならばわしは、誇り高き貧と賤とのために戦い申す。
断じて、一歩も退き申さぬ!
── 吉村貫一郎(浅田次郎著『壬生義士伝』)
信念に殉じた男の生涯には
後悔という言葉はない
一番胸が痛むのは後悔しながら死んでゆく男・・・
哀れに思うのは
後悔の念にのたうちまわりながら
泣いて死んでゆく男