「他人のものさし」で生きるのは虚しい
曾野綾子さんの『自分をまげない勇気と信念のことば』より。
いい家に育った。財産もある。学歴のいい青年と結婚し、家を建ててもらい、子供も生まれ、夫は出世街道を歩いており、何不自由ない。愛して結婚した、と思ったのは錯覚で、実は、ワリのいい相手と結婚してトクをしようとしたに過ぎない。その後は世間の賞賛だけを目標に、家を整え、子供の学校を選択した。何もかも評価の基準となっていたのは世間の眼で、自分の心ではなかった。もうたくさんです!自分らしく生きたい、どうしたらいいのですか!
平和な今の暮らしの中で、私が心からなる叫びというものを感じるのは、こいう時です。心からなる叫びというと普通もっと社会的な拡がりを持つものだけを想像しがちですが、実はそうではないのだと、私は納得したのでした。
他人にいいと思ってもらうのを生きる目的にしている以上、その人は生きていないのです。
── 曾野綾子(『仮の宿』)
- 作者: 曽野綾子
- 出版社/メーカー: ワック
- 発売日: 2010/07/17
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