NAKAMOTO PERSONAL

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『反日の虚構』

nakamoto_h2011-12-14

「国際化時代に前代未聞の行為 『反日の虚構』定着危惧 日本大使館前に『慰安婦の碑』」(産経新聞)
 → http://sankei.jp.msn.com/world/news/111214/kor11121420460006-n1.htm

 【ソウル=黒田勝弘】ソウルの日本大使館前に建てられた反日団体による「慰安婦記念碑」は、国際的には前代未聞のことだろう。反米運動は世界各地にあるが、米国大使館前に反米記念碑が建てられたという話など聞いたことがない。

 反日では“超法規的”に何でもありの韓国だが、これは明らかに度を越している。今週末、李明博大統領の訪日が予定されているが、民間団体の行為とはいえ、これでは日本の対韓感情の悪化は避けられない。

 今回の“国家的侮辱”に対し日本大使館は、計画を思いとどまらせようと全力をあげた。「大使館前は困る」と場所変更を含め、さまざまな筋に訴え続けた。

 道路を管轄する地元の鍾路区は、最終的には「許可の権限外」として正式の許可は出さなかった。日本の訴えを受けた韓国政府の要請(?)があったためだ。“無許可建造物”にとどまったことは、日本側の外交努力の結果といっていい。

 韓国では2002年、米軍車両による女子中学生轢死(れきし)事件で反米運動が高調した際、反米団体が米大使館から離れた路上に記念碑を無許可で建てたことがある。しかし、鍾路区は半年後に撤去している。

 それにしても国際化時代のまっただ中で「貿易額1兆ドル突破」を国を挙げて祝い、韓流ブームを世界に誇る韓国で、外国公館に対するこんな品のない行為が許されるとは。

 「日本大使館前の慰安婦記念碑」に外交当局者など韓国政府も、内部的には困惑している。しかし市民運動全盛時代で、慰安婦支援団体の“無理押し”を説得できない。日本がらみだけに、マスコミなど世論の政府批判を恐れるのだ。

 韓国政府が過剰に気遣いし、支援団体が「記念碑建立」を強行できた背景には慰安婦問題の“聖域化”がある。20年にわたる執拗(しつよう)な日本非難キャンペーンの結果、元慰安婦の老女たちは今や「独立運動功労者」のように英雄視され、亡くなると必ず経歴、写真付きで新聞に出る。

 日本統治時代の戦時中、貧困などさまざまな理由で慰安婦生活を余儀なくされた彼女たちが、外地の慰安所などで日本軍将兵を相手にしたため「日本帝国主義の被害者」として今や、日本糾弾の反日運動のシンボルになってしまったのだ。

 韓国では慰安婦問題をめぐって、すでにある種の「神話ないし虚構」ができあがっている。支援団体はそれを国際社会に拡大し日本非難を繰り返している。

 これに反論しその神話・虚構を崩すには、支援団体以上の熱意と執拗さが求められるが、日本には官民双方にそれがない。あらためて国家的レベルで調査や検証に取り組む覚悟が必要かもしれない。

「日本、韓国に抗議…慰安婦連想の像の撤去を要求」(読売新聞)
 → http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20111214-OYT1T01124.htm