NAKAMOTO PERSONAL

空にある星を一つ欲しいと思いませんか? 思わない? そんなら、君と話をしない。

「示される平和への姿勢」

靖国問題
曽野さんの場合。



「透明な歳月の光 164 『示される平和への姿勢』」→ http://www.nippon-foundation.or.jp/org/moyo/2005661/20056611.html

 総理が靖国に参拝するかどうかについてのさまざまな人の意見は、私にはなかなか役に立つものだった。面識のない人の意見まで、いながらにしてわかったからである。
 中国や韓国が嫌がるから参拝するな、というのは、商売人の資質である。それは政治家であれ経済人であれ、1流の人格と哲学を持つ人の口にすることではないだろう。それは政治的配慮だというが、行かなければ中国や韓国が高く評価するということはないのだからおかしい。今度はうまくやっつけた。次回は何に文句をつければ日本の出ばなをくじくことができるか、ということになるだけだ。

 靖国の意味は、終戦後変質している。宗教を超えて、戦争賛美ではなく戦争とその悲劇を悼む場所になった。朝日新聞系のテレビの解説委員はその変化を全く解説せず、旧態依然の靖国の位置づけで中国側を代弁している。
 私が9年7カ月働いた日本財団1つをとってみても、1981年から今までに、関連財団をも含めた中国援助の総額は、18,995,985,000円に上っている。もちろんこれらはすべて人道と平和構築のためだ。
 私たち夫婦は今年8月15日に靖国に参る。しかし誰も誘わず誘われず、個人の表現として行く。そうした人々がおのずと日本人の平和への姿勢を見せるだろう。