「言葉狩り」
「『しょうがい』の表記は? 分かれる対応 論議必要 【写真】」(北海道新聞)
→ http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20050616&j=0019&k=200506161678
【千歳、恵庭】「害」の字の持つイメージが悪いとして、「障がい者」などと「害」をひらがなで表記する例が増えている。千歳、恵庭両市内の企業や団体でも、それぞれ対応が分かれている。
千歳市は「障害者支援課」など、原則として漢字で表記。昨年、市民団体から「イメージが良くないので、変更した方がいい」との声があり、「ひらがなが優しい印象を与えることは理解しており、表記について検討している」(保健福祉部)という。
恵庭市は本年度から、原則的に「障がい」と表記。ただし、法律、法令にかかわる文章は、従来どおり漢字で表記し、二○○六年度からスタートする市の新しい総合計画についても、「極力ひらがな表記にしたい」(保健福祉部)という。
恵庭市牧場の知的障害者施設「恵庭光と風の里」は「知的障害者更生施設と登録しているため、公的な文書は漢字を使わざるを得ない」(今井正昭施設長)。ただし、大半の職員が「しょうがい」と表記した名刺を利用しているという。今井施設長は「漢字では字の意味合いが強調されすぎて、障害者に対する誤った認識を生むおそれがある」と話している。
くだらない.....。
ポリティカル・コレクトネス。いわゆる言葉狩りである。
こんなことを差別だと考える人の方がよっぽど差別的だ。だれも差別だとも、害があるとも思って使ってはいない。
「害」のイメージが良くないと言うのなら「障」の字はどうだ。
子供の「供」はお供の「供」だからよろくしないとして「子ども」にするだとか。
看護婦さんもスチワーデスさんも消えて、近頃は床屋さんもお百姓さんもダメらしく。
なんだか味気ない世の中になったものだ。
言葉の快、不快は、一語一語の持つ意味や定義のうちにはない、それを使う人の心にある。邪心が無ければ、そして、それを邪推する事なく聴く事が出来さえすれば、どんな「不快用語」も不快感を伴わぬであろう。なぜ人々は「不快用語」一掃を叫ぶ人々の邪心に、そして彼等の用いる言葉に不快感を覚えぬのか、そういう語学感覚の持主は一生「不快用語」に付きまとわれるであろう。そればかりではない、所謂(いわゆる)「不快用語」は日本語ばかりでなく、あらゆる国の言語にとって、堆肥の如く言葉の地味を豊にする不可欠のものである。
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