The Soul of Japan
私たちの日本の花、すなわち桜は、その美しい粧いの下にとげや毒を隠し持ってはいない。自然のおもむくままにいつでもその生命を棄てる用意がある。その色合いは決して華美とはいいがたく、その淡い香りには飽きることがない。
『新渡戸記念館』 http://www.nitobe.jp/武士道は一の独立せる倫理の掟(おきて)としては消ゆるかも知れない、しかしその力は地上より滅びないであろう。その武勇および文徳の教訓は体系としては毀(こわ)れるかも知れない。しかしその光明その栄光は、これらの廃址(はいし)を越えて長く活くるであろう。その象徴(シンボル)とする花(桜)のごとく、四方の風に散りたる後もなおその香気をもって人生を豊富にし、人類を祝福するであろう。百世の後その習慣が葬られ、その名さえ忘らるる日到るとも、その香は、「路辺に立ちて眺めやれば」遠き彼方の見えざる丘から風に漂うて来るであろう。──このクエイカー詩人の美しき言葉に歌えるごとく、
いずこよりか知らねど近き香気に、
感謝の心を旅とは抱き(いだ)、
歩みを停め、帽を脱(と)りて
空よりの祝福を受ける。
『盛岡市先人記念館』 http://www.mfca.jp/senjin/nitobe/
Bushido: The Soul of Japan (The Way of the Warrior Series)
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「我等は人生の大抵の問題は武士道を以て解決する、正直なる事、高潔なる事、寛大なる事、約束を守る事、借金せざる事、逃げる敵を遂わざる事、人の窮境に陥るを見て喜ばざる事、是等の事に就て基督教を煩わすの必要はない、我等は祖先伝来の武士道に依り是等の問題を解決して誤らないのである」
── 内村鑑三(『武士道と基督教』)
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一日一言「腹を立てるな」
十月十四日 腹を立てるな
人間が腹を立てるにはいろんなわけがあろう。わけもないのに腹を立てるのは馬鹿げたことである。わけがあって腹を立てるのは普通の人がすることで、わけがあっても腹を立てない人こそ、立派なひとである。
いかりをばしづむる時は世の海の
浪風とてもいとはざりけり
心には怒り喜びあるとても
深くたしなみ色に出すな
シマリスくんのおにいさんに曰く、
腹が立つことがあっても許して忘れるのです。昨日あったいやなことを忘れずに今日も生きていると、自分が古びて行くような気持ちになりませんか。許して忘れるのです。一度やってみてください・・・
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一日一言「旅の心得」
十月十二日 旅の心得
元禄二年(西暦一六八八年)の今日、芭蕉(江戸前期の俳人)が亡くなった。彼の諸国をめぐり歩くときの心がまえとして、次のようなものがある。
他の短を挙げて己が長をあらはす事勿れ
人を誇りて己に誇るは甚だいやしき事なり
主(あるじ)あるものは一枝一草といへども取るべからず
山川江沢にも主あり、つとめよや
山川旧跡したしみたづね入るべし
新に私の名をつける事勿れ
旅に病(や)んで 夢は枯野を かけ廻る
── 松尾芭蕉
[旅日記]『2005年08月02日(Tue) 「旅に出ます」』 http://nakamoto.hateblo.jp/entry/20050802
『2006年11月15日(Wed) 留守よろしく(1日目)』 http://nakamoto.hateblo.jp/entry/20061115
『2015年09月06日(Sun) いで試みむ、はだか道中』 http://nakamoto.hateblo.jp/entry/2015/09/06/222217
一日一言「愚者に勝る愚」
十月十一日 愚者に勝る愚
非難する人の言葉を聞いて、自分が悪かったと悟ったならば、これは大きな拾い物をしたのと同じである。人の非難することが自分に覚えのないことであれば、その人のおろかさを表すものであるから、おろかな者を相手にすることなく、その人の思慮の足りないことをあわれむべきである。
わがことを謗られつつも其の人に
ふびん加ふる人の仕合(しあはせ)
子のたまわく、
過ちて改めざる、これを過ちと謂う。
孔子様がおっしゃるよう、「過ちは致し方ないが、誤っても改めないのが、本当の過ちというものじゃ。」
(孔子様は、過つなとは言われない。過ったら改めろと言われる。また顔回(がんかい)をほめるにも、過ちをしなかったとは言わず、過ちをふたたびしなかったのがえらいと言われる。子夏(しか)や子貢(しこう)もその意を受けて、過ちをかざるを小人(しょうじん)とし過ちを改めるを君子とするに、「古(いにしえ)の君子は過ちてはすなわちこれを改む。今の君子は過ちてはすなわちこれに従う。」とあるのも、同じ流れの考えだ。)── 『新訳論語』(穂積重遠)
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中村 元
この変転 常ない世の中では
まず自分に頼るべきである
自分に頼るということはどういうことであるか
自分はこの場合にどうすべきかということを
その場合その場合に考えることでしょう
その場合 何を判断決定の基準にするのか
それは「人間としての道」「法(のり)」
インドの言葉で言うと「ダルマ」と呼ばれるものです
これを「法(ほう)」と訳しますが
この人間の理法というもの これに頼ること
「自己に頼れ 法に頼れ」これが 釈尊の最後の教えでありました
── 中村 元(『NHK映像ファイル あの人に会いたい』)より
平成11年10月10日 中村 元 没
『中村元』 - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E6%9D%91%E5%85%83
『公益財団法人 中村元東方研究所 』 http://www.toho.or.jp/
『2005年11月05日(Sat) 「中村元」の世界』 http://d.hatena.ne.jp/nakamoto_h/20051105
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深読み「悪魔が来りて笛を吹く」
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土曜日は「八墓村」
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