NAKAMOTO PERSONAL

空にある星を一つ欲しいと思いませんか? 思わない? そんなら、君と話をしない。

一日一言「他人の批評は慎むべき」

四月十二日 他人の批評は慎むべき


 他人の批評は慎むべきである。特に自分の憶測でものを判断してはだめである。そのことを、自分の胸にとどめておくだけならまだしも、軽々しく口外することは、水道に毒を流すようなものだ。


  世の中に虎狼は何ならず
      人の口こそなほまさりけれ    (藤原良経)


  善し悪しは人にはあらで我にあり
      直き形の影は曲らじ

── 新渡戸稲造一日一言


安吾センセに曰く、

 他人が正しくないと云って憤るよりも、自分一人だけが先づ真理を行ふことの満足のうちに生存の意義を見出すべきではないですか。

── 坂口安吾『青年に愬ふ』

日本で民主主義が機能しなかった理由

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上司は思いつきでものを言う (集英社新書)

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動物解放軍

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賢人に曰く、

 自分だけの正義というものはなく、正義はつねに主張のうちにある。相手のため、他人のためと言ったこところで、どうしても人を強制することになる。強制それ自体が悪であるばかりではない。どんな正義もその半面には不正と必然悪をともなってをり、そこには人を益するものがあると同時に人を害するものがあるのだ。

── 福田恆存(『日本への遺言』)

日本への遺言―福田恒存語録 (文春文庫)

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一日一言「ブッダの徳」

四月八日 ブッダの徳


 今日は仏の功徳を偲ぶ日であるが、釈迦が人のために自分を投げうって尽くした大恩は、いまさらながら大いに感謝すべきである。たとえ宗教は違っても、聖人が我々を導くためにした大きな事業は、歴史から消えることはなく、新たに思い起こしてブッダの徳を偲ぶべきである。彼によって幾多の疑問がとれ、幾多の迷いが解け、幾多の暗雲が晴らされたことであろう。


  入りがたき草の戸ざしも秋風の
      吹きはらふにぞ月は澄みける     〈宗良親王

── 新渡戸稲造(『一日一言』)




ブッダのことば

怒らないことによって怒りにうち勝て。

善いことによって悪いことにうち勝て。

わかち合うことによって物惜しみにうち勝て。

真実によって虚言の人にうち勝て。

── 中村 元(『真理のことば』)

ブッダの真理のことば・感興のことば (岩波文庫)

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ブッダのことば―スッタニパータ (岩波文庫)

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レヴィ=ストロースを驚かせた日本人の労働観

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野生の思考

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小栗上野介

慶応4年閏4月6日(1868年5月27日) 小栗忠順 没


司馬遼太郎は、小栗や勝海舟らを明治国家誕生のための父たち(ファーザーズ)と呼び、「薩長は、かれらファーザーズの基礎工事の上に乗っかっただけだ」とまで言います。

 小栗の生涯は、わずか四十一年でした。張りつめた生涯でした。 
 門地が高かったために、立身を求める必要もなく、私心もありません。幕府は安心してかれに重職を歴任させました。かれの眼中はただ徳川家あるのみでした。徳川国家が極端に衰弱していることを百も知った上で、歴史のなかでどのような絵を描くかということだけが、かれの生涯の課題でした。

小栗は渾身の憂国家でしたが、しかし人と語りあって憂国の情を弁じあうというところはありません。真の憂国というのは、大言壮語したり、酔っぱらって涙をこぼすというものではありません。この時代、そういう憂国家は犬の数ほどたくさんいて、山でも野でも町でも、鼓膜がやぶれるほどに吠えつづけていました。小栗の憂国はそいうものではなく、日常の業務のなかにあたらしい電流を通すというものでした。

小栗は、福沢諭吉のいうところの「瘠我慢」をつらぬいて死にました。明治政府は、小栗の功も名も、いっさい黙殺しました。
「小栗の視野は、徳川にかぎられていた」
旨のことを、勝(海舟)は言っていますが、それは、ちょっと言いすぎであったでしょう。

「明治」という国家(愛蔵版)

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小栗上野介、罪なくして斬らる』(WEB歴史街道) http://shuchi.php.co.jp/rekishikaido/detail/2532


小栗上野介?忘れられた悲劇の幕臣 (平凡社新書)

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小栗上野介

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